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六本木chaos
写真は新国立美術館。初めて行ってきましたが、箱として素晴らしい。ミュージアムの匂いは、キュレーターの実習を思い出してなんだか大好きです。
今回は「アヴァンギャルドチャイナ」展を見に行きました。展示の名のごとし、中国の前衛芸術を集めた展示会。私は大学時代に前衛的な作品に晒されていたので、免疫がありましたが、新国立、ここまでやるか?的な作品も多く、同行したOLさんには可哀想な展示会だったかも知れません。
その中でも、Sun YuanとPeng Yuの「老人ホーム」は目を引きました。究極的にリアルな老人の人形が各国の軍服やスーツ、法衣を纏い、静かに車椅子毎移動しつづけています。
時折、ギシギシと音をたてて、老人を乗せた車椅子がぶつかりあったりする様は、不気味でもあり、しかし、偽物や虚構を超えて更にリアルをもって、未来を彷彿とさせる展示でした。帰り際の新国立のミュージアムショップは良品が多く、かなり楽しめました。
天気が良い土曜日、ミッドタウンの公園やカフェはすこぶる気持ちが良くて、ついつい長居。都心にも、緑のオアシスはあるものです。
夜は、六本木ヒルズで開催中のスカイアクアリウムと、MORIミュージアムを梯子。アクアリウムは綺麗だったけれど、魚より人間の群れの方が多く、オアシス度数は低い。
ついでに入ったMORIミュージアム。何故かまたしても前衛的且つ、死体的な展示会で、生まれて初めて、布を見て嫌悪感を感じました。
流石に、ミュージアムを梯子するとくたくたで、六本木の片隅にある小さなフレンチへ、逃げる様に移動。
この隠れ家的フレンチがかなり良い。ミッドタウンやヒルズの喧騒からはなれ、静かな夜を楽しめました。薔薇のラベルのライトな赤ワインと、柔らかなラム。新鮮な帆立。
生きている喜び、ここに有り。
人間の醜悪、美、欲望、安らぎ、生命力、喧騒、都会の夜、中国の片田舎、アート、前衛、保守、気持ちの悪さ、気持ちの良さ。
なんとも混沌とした六本木の1日。悪く無い、1日。
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